【コラム】張成沢のいない北朝鮮・中国関係
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.12.17 16:58
中国政府の張成沢(チャン・ソンテク)粛清についての観戦の仕方が全く興味深い。最初から「これは北朝鮮の内政」として明らかに一線を引いた。まるで自分たちとは関係のない遠い山火事でも見物するようだ。韓国は青瓦台(チョンワデ、大統領府)で国家安保会議を開き、米国ホワイトハウスが「北朝鮮内部の状況を鋭意注視している」と異例の論評をしたこととは対照的だ。さらに興味深いのは、洪磊外交部報道官の発言だ。彼は「中国は北朝鮮と伝統的な友好関係と協力を維持していくだろう」と話した。北中関係は数年前から血盟に基盤を置いた「伝統的友好関係」から正常な国家関係に変化しているというのが一般的見解だ。ところが張成沢の処刑を前後して突然、この頃使っていなかった表現を使ったのだ。ある中国人学者は「この表現を聞いたのは、ここ2年ぐらいで初めてだと思う」と話した。
北朝鮮も少しおかしいのは同じだ。北朝鮮が明らかにした張成沢の死刑執行文には「米帝と南朝鮮に便乗した」という罪目がある。そして「国の貴重な資源を安値で売ってしまう売国行為をした」という罪目もあるのに、その資源を安値で買った国の名前が明示されていない。「中国」を指し示しているのが明らかであるにもかかわらずだ。中国と北朝鮮が互いに見せた「小さな配慮」は、今後関係がどのように進むのかについての風向計だ。少なくとも「破綻」が起きる可能性は希薄だ。