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【取材日記】「開放、開放」とソニーも変わったのに韓国は・・・

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.18 14:13
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「家族の皆さんが障害なくゲームにだけ集中することができるよう支援します」。

10日(米国時間)、米国のロサンゼルス・メモリアル・スポーツ・アリーナで開かれたソニーの新製品記者懇談会。ソニーコンピューターエンターテインメント(SCEA)米国法人のアダム・ボイズ 副社長は「私たちにいつも新鮮なインスピレーションを与えてくれる創造的な新しい家族」と言いながら8カ所の小規模ゲーム開発会社を紹介した。この日のイベントはソニーが8年ぶりに出した次世代ゲーム機プレーステーション(PS) 4を世界で初めて公開する場であった。“ソニーの家族たち”は1人の開発者企業から2Dゲームで良く知られた有名独立開発企業までさまざまだった。1時間30分のイベントのうち、これらを紹介するだけで20分以上を使った。

 
老舗の情報技術(IT)企業であるソニーはここ数年間、苦戦をまぬがれなかった。 若い消費者をときめかせるようなデザインとブランドパワーはアップルに、最新の技術と製品力はサムスンに、コンテンツ確保能力はグーグルに譲り渡した。“ハードウェア企業”ソニーは、いつのまにか裏舞台に消える危機だ。この切迫した状況の中で出てきたのが今回の開放政策だ。開発者が自由にゲームをつくれるようにクラウド基盤でシステムを構築し、開発環境も完全にオープンにした。ソニーだけの独自規格で閉鎖的なプラットホームをつくっておいて「これに合わせなさい」と要求していた過去とはまるで違う姿だ。

ボイズ副社長は懇談会で「私たちが生態系をつくれば、特に注文しなくても開発者が自らゲームを開発して会社に提案してくる」と話した。自分のことにだけ固執する“囲み養殖場”から抜け出して、今からでも生態系をつくってソニーを回復させてみようというものだ。

「開放して、さらに開放を」。ソニーの変化は創造経済が話題に上る韓国にとっても示唆するところが大きい。ベンチャー企業のアイディアを餌食として、コンテンツ創作者を“納品業者”としてだけ眺めている大韓民国の大型IT企業、“創造経済”を声高に主張しながらもソフトウェアの力を信じていない一部の政府部署の官僚たち、成熟した市場の中で次への行き場をなくした韓国内の電子業者、皆がソニーの動きを再び真剣にしっかりと見てみるべきではないだろうか。

イ・ジサン経済部門記者

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