【コラム】安倍首相、中曽根外交見習えば=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.01.02 11:05
1982年11月30日夜、日本の中曽根首相は就任するとすぐ瀬島隆三伊藤忠顧問を総理官邸に呼んで特命を出した。秘密特使として行き、韓日関係を改善するようにと。当時、韓日関係と中日関係はもちろん、米日関係さえ最悪の状態だった。前任鈴木首相は韓・中・日間で増幅した歴史教科書葛藤と円借款葛藤をついに解決できず、米日同盟も冷遇して辞任に追い込まれた。一方、新任首相の中曽根は隠密かつ迅速に動いた。
瀬島隆三は全斗煥(チョン・ドゥファン)政権の実力者であった権翊鉉(クォン・イクヒョン)民正党事務総長と釜山(プサン)と大阪を行き来して秘密裏に会い、韓日関係の尖鋭な葛藤事項を電撃的に妥結させる。韓国の安保経済協力60億ドル要請を純粋な経済協力案件として調整して韓国・日本40億ドル経済協力を成功させたのだ。これが功を奏して中曽根政権は米国レーガン政権とも信頼関係を回復することができ、以来米日首相は互いにファーストネームで呼ぶほど親密だった。中国の胡耀邦共産党総書記とも「歴史上類例のない最上の中日関係」を回復させた。その根底には教科書歴史条項記述に韓国や中国の立場を十分に配慮するという「近隣諸国条項」設定と、円借款経済協力という中曽根外交が隠れていた。