【コラム】外交力落第点の野田首相vs仕事処理落第点の李大統領(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.07.03 16:59
#1 4月20日、斎藤勁日本官房副長官が野田佳彦首相の親書を持って青瓦台(チョンワデ、大統領府)を訪れた。 日本政府の提案は3つ。 慰安婦問題の解決のために▽野田首相が正式謝罪▽駐韓日本大使が元慰安婦を訪れて謝罪▽国家予算で経済的人道支援を執行--というものだった。 目を引いたのは「国家予算」という部分。 挺身隊問題対策協議会(挺対協)が要求してきた「日本が国家責任を認める」に近いと解釈できるためだ。 賛否をめぐる論争の末、韓国政府が下した結論は「ノー」。 賠償という表現が抜けていて、慰安婦問題に対する国の責任を明確に認めていないという判断からだ。 「この程度のカードでは挺対協を説得できない」というのが韓国政府の考えで、実際にそうだ。 もちろん両国政府はこうした交渉があったことを公式的には否認している。
#2 交渉カードが消え、攻防の焦点は「国家責任」をめぐる解釈に置かれた。 韓国側は「1993年8月の‘河野談話’で国家責任を認めたではないか」と強調した。 当時の河野官房長官が「慰安所の設置・管理および慰安婦の移送に旧日本軍が直接または間接的に関与した」と明らかにした点を集中的に取り上げたのだ。 しかし日本政府は頑強だった。 「慰安婦に対する強制性を認めただけで、国家責任を認めたのではない」という論理だ。 接点のない平行線。 ふさがった政府間の対話を解くために日本が最後の望みをかけたのは、他でもない故金大中(キム・デジュン)元大統領夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)氏だった。
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