ポルシェを再建した会長の成功秘訣はトヨタ生産方式
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2012.07.02 17:29
ポルシェには綺羅星のような経営者が多い。 まず創業者のフェルディナンド・ポルシェ博士がいる。 その後、ポルシェが危機を乗り越えて、90年代以降、世界最大のスポーツカー会社に浮上したのには、ヴェンデリン・ヴィーデキング元会長の寄与が大きかった。 ドイツ名門アーレン工大機械工学博士出身のヴィーデキングは1991年、39歳の年齢で最高経営責任者(CEO)に選任された。 系列会社の社長だったヴィーデキングがポルシェ一族の後援で電撃抜擢されたのだ。 ドイツ自動車業界で歴代最年少社長だ。 当時、ポルシェは販売不振と過度な生産コストで赤字が膨らみ、破産の危機を迎えていた。
生産専門家のヴィーデキングは就任と同時にコスト削減に取り組んだ。 引退したトヨタ生産担当幹部5人を顧問として招聘し、一つの組立ラインで複数のモデルを同時に生産してコストを抑えるトヨタ生産方式(TPS)を学んだ。 さまざまな高価モデルを販売するポルシェにTPSは適していた。 すぐに黒字に転換した。 その後、ポルシェは世界自動車業界で10%台半ばの最高営業利益率を出す会社となった。 ヴィーデキングはこうした功労で93年に会長になった。 CEOとして在任した18年間、ポルシェを10倍に育てた。