【コラム】北朝鮮の衛星発射、撃つなら撃て(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.03.30 16:30
問題は発射後の対応だ。 今は中国でさえも北朝鮮に自制を要求しているが、発射してしまうと状況が変わるかもしれない。 国連安保理レベルの対応をめぐって、韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」や延坪島(ヨンピョンド)砲撃当時のように、米国と中国が隔たりを見せる可能性が高い。 北朝鮮体制の動揺を望まない中国が、追加の対北朝鮮制裁決議に反対した場合、安保理レベルの対応は不可能となる。 しかし11月に大統領選挙を控えているオバマ米大統領としては軟弱な姿を見せれない立場だ。 ロシア大統領に対し、選挙が終われば欧州ミサイル防衛(MD)体制問題で「融通性」を見せられるといった発言で、今どれほど苦労をしていることか。 結局、米国は韓国と日本、欧州連合(EU)とともに北朝鮮の金脈を封じて、対北朝鮮貿易を禁止する独自的な制裁に動くだろう。 これを口実に北朝鮮は3度目の核実験まで強行する可能性が高い。
もし地球観測用の実用衛星発射という北朝鮮の主張が正しく、発射に成功すれば、北朝鮮はイランに続いて世界で10番目に自力で衛星打ち上げに成功した国となる。 イランの発射体技術が北朝鮮から導入したミサイル技術を基礎としている点で、北朝鮮だからといって成功できない理由はない。 衛星打ち上げに成功すれば、北朝鮮はイランに先立ち、核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)技術を同時に持つ国となる。 米国としてはこれまでの苦労が水の泡となる最悪の状況だ。