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【取材日記】韓国に届いた日本首相からの“果たし状”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.15 10:15
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「米国と日本が協力して地域経済の規則を作らなければいけない。地域の安全保障も同時に実現させていく必要がある」。

12日(現地時間)、米ハワイでオバマ大統領に会った日本の野田佳彦首相の言葉だ。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加の意向を伝えながら、野田首相は「アジア太平洋地域で米国の存在感が高まっていて心強く思っている」と述べた。国内での政治的後遺症を甘んじて受けTPP交渉参加を宣言した同盟国の野田首相に向けた、オバマ米大統領のリップサービスも熱かった。オバマ大統領は「日米同盟は両国だけでなくアジア太平洋地域全体の礎石」と答えた。

 
わずか2カ月前の9月末、ニューヨーク国連総会で会った時とは雰囲気が完全に異なった。「今はもう何か進展がなければならないのでは」とTPP参加と普天間基地移転問題で野田首相を促したオバマ大統領、初めての海外訪問で硬い表情だった2カ月前の野田首相とは違っていた。国際政治で利害関係とはこのように恐ろしい。特に「日本と米国が協力して地域経済の規則を作ろう」という野田首相の言葉は聞き流せない。東京で見守った野田首相はそれほど怖い人物だ。

保守的性向の松下政経塾第1期生で、自衛隊員の息子だ。国益のために時には爪を隠したり、時には爪を立てたりする。「A級戦犯は犯罪人でない」と述べた野田氏は就任直後、「靖国には行かない」と爪を隠した。‘お金(歴代首相のうち最少財産)がなく、バック(党内派閥議員数)も弱い’野田首相が、政界の激しい反対の中でTPP参加を決断した。お坊ちゃんで反米自主路線を叫んだ鳩山由紀夫元首相や、何もできず右往左往した菅直人前首相当時には見られなかった決定だ。

野田首相の決定はすぐにハワイで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を動かした。TPP交渉参加を宣言した11日の記者会見で「私は誰よりも日本を愛する」と強調した野田首相の第1ターゲットがまさに貿易ライバルの韓国だ。野田首相の日本はこれを隠さない。毎日新聞12日付は「韓国と対等に競争できる条件を早く整備してほしい」「韓米FTAが発効すれば、韓国自動車の競争力がさらに高まるので、日本も早く妥結してほしい」という産業界の叫びを紹介した。

こうした状況で出てきた野田首相のTPP参加宣言は、韓国に届いた日本最高指導者の‘果たし状’と違わない。米国と日本が共同で主導する‘地域経済の規則’の中に本当に吸い込まれるかもしれない。ところが、果たし状を受けた韓国国会の姿はあまりにももどかしい。

ソ・スンウク東京特派員

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