【社説】偽りと怪談に踊らされる社会
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.11.08 10:56
いま私たちは何が真実で何が偽りなのか識別するのが難しい世の中に生きている。先週末からサイバー空間は「BBK核心人物のエリカ・キムと韓相律(ハン・サンリュル)元国税庁長が米軍の烏山(オサン)飛行場から入国した」というコメントが広まっている。爆発性が強い内容であるだけに書き込みも多い。「犯罪人を連れてきたのでなく迎えた」「妙な時期の米国の戦略」「李大統領が米国に丸め込まれて韓米自由貿易協定(FTA)に命をかける」….その中でも「においがする。本当に常識が通用する世の中で暮らしたい」というコメントが圧巻だ。
果たして真実は何か。烏山飛行場入国説は先月21日付のある週刊誌に掲載された内容だ。該当記者は「信頼できる消息筋から情報提供を受けた」と主張している。しかし当時出てきた多くの記事を検索すれば真実が見える。韓元庁長は2月24日午前5時15分、大韓航空KE062便で米ロサンゼルス経由で仁川(インチョン)国際空港に到着した。あまりにも敏感であるため、検察捜査官と取材陣が現場を見守った。検察はエリカ・キムも「仁川空港に来た」と確認する。はるかに核心人物である金敬俊(キム・ギョンジュン)も手錠をかけられたまま仁川空港に来たし、契約書原本を持ったその母親も仁川空港に入ってきた。その度に空港から検察庁舎まで取材陣の追走場面が繰り返された。