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【社説】低成長時代、牛は誰が育てるのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.09.23 13:01
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先日、三星(サムスン)は来年の韓国の経済成長率を3.6%と予想した。これは潜在成長率に至らないうえ、1997年の通貨危機と2008年の金融危機を除いて最も低い。来年を危機に準ずると年と見ているのだ。三星が非常経営を宣言したのはこのためだ。グローバル経済を悲観的に見ているのは三星だけでない。国際通貨基金(IMF)も来年の世界経済の成長率を当初の4.5%から4.0%に引き下げた。世界経済を支える3つのエンジンのうち、米国と欧州の2つが消えてつつあるからだ。ギリシャは事実上のデフォルト状態で、イタリア・スペイン・フランスなどの国も危ない。国および銀行が次々と格下げされるという見方が強まっている。威勢がよかった欧州の銀行が最近、自力でドル資金を借りられず、欧州中央銀行が代わりに動いているほどだ。米国も変わらない。政府支出を減らし、税金を増やそうと必死にあがいている。それだけ消費と収入が減るのは言うまでもない。もう「世界の市場」ではないということだ。もっと大きな問題は、これが1、2年で終わる状況でないという点にある。危機克服には相当な時間がかかる。世界経済が低成長時代に突入したということだ。

これが現実化すれば、韓国の経済は大変なことになる。対外依存度が世界最高水準であるため、グローバル経済の影響をそのまま受ける。すでにその影響をある程度受けている。2カ月前から鉱工業生産活動は減り、企業の在庫は増えている。対米国、対欧州の輸出増加率も落ちている。まだ対中国輸出が好調であるため実感できないだけだ。外国為替市場も安心できる状況でない。政府は外貨準備高が増え、短期外債比率が低下しているため、08年の金融危機当時とは違うと強調している。しかし楽観はできない。韓国の外債のうち半分を欧州系銀行が持ち、株式市場に流入した外国人投資資金の3分の1が欧州系資金だ。欧州の事情が悪化すればいつ流出してもおかしくない資金であり、当然、外国為替市場は大きな打撃を受ける。最近、急速にウォン安が進んでいる理由だ。家計負債問題もいつ危機の雷管として作用するか分からない。

 
経済はこのように四方が地雷畑だ。それでも政界は相変わらず福祉を語っている。有力大統領候補の朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表、孫鶴圭(ソン・ハッキュ)民主党代表も国政監査で福祉の話ばかりし、ソウル市長選に出馬した政治家もほとんどが「福祉ソウル」だ。低成長時代にどう対処するのか、グローバル経済危機をどう克服するのか、消えていく成長の火種をどう生かすのかなどは後回しだ。福祉と分配が重要でないということではない。ただし、それだけを強調するのは危険が大きい。迫ってくる低成長時代に真っ先にするべきことは牛をどう育てるかだ。成長があってこそ福祉もあるからだ。

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