“静かに”急落するウォン、この9カ月で最安値に(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.09.21 09:19
専門家らはマクロ政策の優先順位を物価に置きウォン高を事実上容認してきた政府のスタンスが変わったとみている。ある外為専門家は、「物価も重要だが国際金融市場が不安な時は対外均衡がもっと重要だ。物価が韓国経済にとって風邪程度なら外国為替の需給状況は生命を奪いかねないほど致命的なため」と説明した。結局小規模開放経済の韓国の立場では国際金融市場が不安な時ほど経常収支黒字が重要で、このためにウォンの安定した下落が必ずしも悪くはないという話だ。こうした分析が正しければ外為当局の「安定した退却」が進んでいるという推定が可能だ。だが、企画財政部は、「政府は物価や輸出のような特定政策目標を念頭に置いて為替相場を運用していない。為替相場はファンダメンタルズと市場需給を反映して動かなければならないという基調を維持する」という原則論を繰り返した。
当分ウォンの下落が続くならば、これは内需株よりは輸出株に好材料だ。海外で輸出商品の価格競争力が大きくなり、これに伴い輸出企業の業績が良くなるためだ。ウォンが下がっても速度調節だけしっかりすれば金融市場への衝撃は大きくないという分析も出てくる。韓国銀行のユ・サンデ債券市場チーム長は、「欧州系資金はすでにだいぶ流出し、いまは管理可能な水準。債券市場からの外国系資金離脱は大きくないだろう」と予想した。