【コラム】北方大陸の“ニューグレートゲーム”(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.24 15:31
「雷のように響く馬の蹄の音を聞く前に、においがするという。 しかしにおいがすればもう遅い。 数秒後には致命的な矢が激流のように降り注ぎ、日を覆って昼が夜になる。 続いて彼らが押し入ってくる。 虐殺、強姦、略奪、そして放火。 あたかも溶岩のように前にあるものすべてを破壊してしまう。 その後には煙が上がる都市と白い骨しか残らない」(ピーター・ホップカーク、『ザ・グレート・ゲーム』で)
13世紀にユーラシアを制覇したモンゴル軍に対して感じたロシア人の恐怖をこれほどリアルに描写した文章を私は見たことがない。 英国の作家兼ジャーナリストのホップカーク(80)は「モンゴルの侵略はロシアの精神に長く消えない傷を残した」という。 その傷は外国人、特に東洋人に対する嫌悪と好戦的な外交政策、圧制を禁欲的に受け入れる態度として表れたというのが彼の説明だ。