中国とロシアの経済支援競争を狙う金正日(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.08.22 14:12
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)にとって最優先課題は零落した経済を立て直すことだ。国民が少なくとも飢餓から抜け出せるほど経済を回復させてこそ、前代未聞の3代権力世襲も軌道に乗る。経済と権力世襲は連動して動く歯車だ。金正日が5月に訪中したのも、経済支援も得て、権力世襲に対する中国の支持を受けるためだった。
しかし金正日が中国を訪問してから3カ月後、今度はシベリアへ行ってロシアのメドベージェフ大統領と首脳会談をするのを見ると、金正日は中国の経済支援規模・内容に不満を抱いているのは確実だ。金正日にとって急がれるのは、深刻な食糧難という火を消すと同時に、父・金日成(キム・イルソン)誕生100周年と強盛大国入りが重なった2012年の国家的な祭りに必要な現金、食糧とエネルギーだ。しかし朝中間で合意したという中国の経済支援、高尚な言葉でいうと経済協力は、すぐにお金になるというよりも、羅津(ナジン)・先鋒(ソンボン)と鴨緑江(アムノッカン)河口開発プロジェクトのように中・長期的な経済協力が大きな軸になっている。