【コラム】北朝鮮の3代世襲と中国の態度(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.02.22 15:17
すでに金正日は明日にでも金正恩に権力を委譲できるように制度的な手続きと金正恩死守親衛部隊を構築した。 昨年、張成沢(チャン・ソンテク)の国防委副委員長昇進と金敬姫(キム・キョンヒ)の政治局委員任命は縁戚体制確立の白眉であり、金氏王朝を守れという特命だ。 若い李英鎬(リ・ヨンホ)を党中央軍事委副委員長と政治局常務委員に起用し、金正恩死守の肉弾的総責も指定した。 さらに北朝鮮は昨年9月、第3次党代表者会議で労働党規約を改正、党総秘書が党中央軍事委員会委員長を兼任し、5年に1度開催することになっている党大会も6カ月前に招集すればいつでも開催できるよう改正した。 これらはすべて金正日の健康と死に対応した制度的な整備だ。 金正日の命令が下されれば、すぐにも権力が金正恩に継承されるようにした措置だ。
また北朝鮮は住民統制が最も強力な集団であり、金正日政権に組織的に対抗する勢力も生まれにくい。 軍部をはじめとする権力既得権層の金氏王朝に対する忠誠競争が激しく、相互監視体制が堅固であるため、政変の発生も容易でない。 さらに中国も北朝鮮の3代世襲に対して「内政不干渉」原則を前面に出し、不可避の支持を表明している。 こうした点が金正恩体制の実現可能性を後押しする現実的な診断といっても支障はないだろう。