【社説】対話するには3代世襲を黙認すべき?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.10.12 09:58
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の三男の金正恩(キム・ジョンウン)が10日の朝鮮労働党創建記念日を契機に公開的な活動に乗り出した。いまや金正恩の権力3代世襲は既定事実になってしまった。権力世襲が社会主義理論でも説明できない封建王朝国家の古い弊習であることはこれ以上説明の必要はない。全世界が嘲弄している「世襲ごっこ」に対し、大韓民国の一部公党と社会団体は沈黙、または庇護で一貫しているのにはあきれて言葉を失ってしまう。
民主労働党の李正姫(イ・ジョンヒ)代表はある新聞の批判に対し、「北朝鮮と対話をするためには口を閉ざすべき」「北朝鮮の内部問題を批判すれば平和が破れる」という要旨の反論を出した。李代表の反論を読めばこれが進歩路線を掲げる公党の代表の言葉かと疑いたくなる。事実、民主労働党の「従北路線」は進歩新党が分かれて公論化されたものだ。それでもこれまでは解放直後の複雑だった現代史に対する誤解に始まったものと理解することもできた。しかしこれが北朝鮮の3代世襲にまで沈黙し、事実上黙認する段階に至ってはそのアイデンティティに対する本質的な質問を投げかけずにはいられない。