９３年はＢＭＷにとって転機になった。当時、「生産台数でビッグ５に入れなければつぶれる」という拡張説が大勢だった。高級車を販売しながら利益を得ていたＢＭＷはその年、英国のローバーを買収した。しかし前輪駆動大衆車だったローバーは英・独の文化差を克服できず、失敗ばかり繰り返した。結局７年で７兆ウォン以上を失って売却した。

しかし得たものもある。ローバーの子会社だったランドローバーを通して四輪駆動技術を習得し、スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）Ｘ５を開発した。この車は米国で大ヒットし、ＢＭＷが０３年に初めて「１００万台クラブ」（年間販売台数基準）入りするうえで輝かしい功績を立てた。また売却の過程で珠玉のようなブランドを安値で手に入れた。英小型車ミニ（ＭＩＮＩ）と貴族の名車ロールスロイスだ。

韓国ではＢＭＷが人気だ。昨年までの１０年間、３度（レクサス・ホンダ）を除いてすべて１位を占めている。今年もＢＭＷはベンツを抜いて１位になることが確実視されている。今年、７シリーズは世界５位（中・独・米・英の次）、５シリーズは４位（独・中・米の次）だ。ＢＭＷの世界およそ１００支社のうち輸入車１位は韓国だけだ。


【オートサロン】韓国輸入車１位のＢＭＷ（１）