【社説】離散家族再会行事の再開を引き出した「原則と柔軟性」
中断されていた南北(韓国・北朝鮮)離散家族再会行事が2年ぶりに再開されることになった。 南北は昨日終わった赤十字会談で、秋夕(チュソク、中秋)を迎えて各100人ずつ2度の離散家族再会行事を開くことで合意した。 離散家族の悲痛を少しでも癒やし、冷え込んだ南北関係も改善するきっかけができたと考える。 今回の合意は李明博(イ・ミョンバク)政権発足後初めてとなる準当局間の合意であるだけに、当局間対話の再開にもプラスに働くと期待される。
赤十字当局間の今回の合意は、南北がお互い原則を前面に出しながらも柔軟性を発揮した結果だという点で意味が大きい。 南側代表団は離散家族再会問題に関し▽非政治性▽常時性▽拉致被害者・国軍捕虜問題の解決--という3大原則を提示しながらも、離散家族行事の再開という現実的な要求を満たすために柔軟な立場を見せた。 原則に執着し、拉致被害者・国軍捕虜問題の根本的解決と追加の再会にこだわっていれば、合意は難しかったはずだ。 北朝鮮も当初の立場から譲歩し、金剛山(クムガンサン)面会所を団体再会場所として受け入れた。