高齢犯罪が最近10年間で2倍以上増加したという調査結果はまさに衝撃的だ。韓国刑事政策研究院によれば1996~2006年全犯罪者数は特に変動がなかったが、61歳以上の高齢犯罪者が3万4492人から8万2323人と大きく増えた。高齢化が急速に進むことによって避けられない側面もあるが、老年層が家族と社会に対して感じる疎外感が広まったのがさらなる理由だと見る。
昨年、韓国の65歳以上の高齢人口は初めて500万人を突破し、全人口に占める割合も10%を超えた。問題は急増した高齢人口の生活の質が非常に劣悪だという点だ。大多数の高齢者が健康問題と経済的困難に直面している。特に100万人に迫った独居高齢者の場合、状況はもっと深刻だ。世話をする家族がいない上、事故や疾病の危険に露出しているにもかかわらず、月平均所得が26万6000ウォン(約1万9000円)と、全高齢者の半分にすぎない。