【社説】「来年、2%成長へ」…積極的な財政投資が切実
中央銀行の韓国銀行(韓銀)が「来年の経済成長率は2.0%」という暗鬱な見通しを発表した。今年第4・四半期のマイナス成長に続き、来年上半期まで深刻な景気低迷が続くという見方を示した。景気が‘翼を失ったまま’垂直落下するという診断だ。2%の成長なら、来年の新規就業者は今年の14万人を大きく下回る4万人にとどまる。韓銀の調査局長は「来年、世界経済がマイナス成長となれば、韓国の成長率もさらに低くなるだろう」とマイナス成長の可能性にも言及している。
米議会が「ビッグ3」救済に向けた法案を否決し、もう一度経済危機の嵐が太平洋を渡ってくる雰囲気も出ている。来年は最悪の状況まで覚悟しなければならないかもしれない。一昨日韓銀が大幅な基準金利(政策金利)の引き下げを行ったのは、こうした危機意識のためだ。世界の輸出が委縮する状況で、輸出拡大を通した危機克服は期待しにくい。家計は676兆ウォン(約44兆円)の負債を抱え、企業の設備投資は増える見込みがない。残された手段は政府が直接取り組むことだ。大胆な財政投資だけが、不況を乗り越えられる唯一の解決策となる。