北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は07年2月13日の中国北京での合意以降、一連の諸合意を通じて▽北朝鮮寧辺(ニョンビョン)の核施設の稼働を中断、閉鎖させる(1段階)▽主要部品を抜き取り、相当期間にわたって稼働が不可能な状態にする(2段階)▽核物質と核兵器を廃棄する(3段階)--という段階的な「核無能力化」に向けた解決策を採択した。
北朝鮮はこれまで無能力化の一環として、寧辺原子炉に取り付けられた8000個の燃料棒を抜き取る作業を行ってきたが、4740個を取り出した状態で作業を中断した。韓米など6カ国協議の関係諸国は「6カ国協議の合意で、北朝鮮がプルトニウムを追加で生産するのを阻止しただけでも大きな成果だ」と自評してきた。しかし北朝鮮が再処理に踏み切れば、こうした成果も原点に戻ることになる。