「北朝鮮の核問題をめぐる６カ国協議は事実上決裂（ｂｒｏｋｅｎ　ｄｏｗｎ）した。１１月４日の米大統領選まで朝米間ではいかなる意味ある交渉も開かれないだろう」－－。

ビル・リチャードソン米ニューメキシコ州知事のアジア担当補佐官、トニー・ナムグン氏は今月２日、北朝鮮の高官と会談した事実を公開し、こうした認識を表明した。

ナムグン補佐官は「北朝鮮の外交官は、米国が約束通りに北朝鮮をテロ支援国家指定を解除しない限り、北朝鮮は一歩も前に進むことができない、と明らかにした」と伝えた。また「北朝鮮の外交官は、無能力化した寧辺（ニョンビョン）の核施設は、半年あれば原状復旧が可能で、（爆破された）冷却塔は１、２カ月で再建設が可能だと強調した」と付け加えた。

同氏は「米国は寧辺の核施設で捕捉された北朝鮮の動きが装備の移動にすぎないとしているが、北朝鮮はすでに無能力化の復旧に着手していることで間違いない」と述べた。また「北朝鮮は先月１４日、無能力化中断措置の直後、米国と韓国などにこれを通報し、同月２６日、この事実を外務省の声明として発表しているが、この間に復旧に着手したものとみられる」という見方を示した。