「ほかのチャンネルも見せて！」－－。

これは中国・江蘇省で発行されている「現代快報」（１０日付）の１５面トップ記事のタイトルだ。この記事の内容は中国中央放送のドラマチャンネルＣＣＴＶ－８が夜間のゴールデンタイムに放送されているドラマが、韓国ドラマ一色であることから腹を立てた中国のネチズンが“韓国ドラマチャンネル”に放送局名を変更するように申し立てたという。

これに対し、１０日午後、上海のインターネット・ニュースポータルサイト「新民網」の記者がＣＣＴＶ－８の番組を編成する実務者を訪ね「番組を変える予定はあるのか」と質問したところ、ＣＣＴＶ－８の編成担当者は「放送されている韓国ドラマはほとんどの人々が楽しんでおり、ほかのものに変える計画はない」とし「ネチズンがＣＣＴＶ－８の海外ドラマの時間に放送されるドラマがすべて韓国ドラマだと話しているが、そうではない。韓国ドラマはあらすじと文化背景が中国と似ていることから、たくさんの視聴者から反応があって視聴率もよい」と説明した。

「新民網」記者はこの内容を「ＣＣＴＶの回答：韓国ドラマ高視聴率…番組変える予定なし」と題して掲載した。そして１週間後である１８日午前には中国共産党機関紙「人民日報」の電子版である「人民網」がこのニュースをトップページに主要記事として掲載した。

１週間前の内容について再び取り上げたのは、中国の一部の地方マスメディアがネチズンの意見を借りて根拠のない嫌韓感情をあおると懸念されたからとみられる。