サルの赤ちゃんに「天敵」ヘビを近づける韓国の動物園(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.10.10 11:04
職員1人がニホンザルの赤ちゃんを抱いている。別の職員は長さ2、3メートルのニシキヘビを首にまいてそばに立っている。ニシキヘビの頭を突然サルに近づけると、サルは驚いてキッーという声を発した。「動物福祉問題研究所AWARE」が5月、嶺南(ヨンナム)地域の室内体験動物園で目撃した場面だ。1人あたりの所得3万ドルの国であったことだ。AWAREのイ・ヒョンジュ代表は「サルの赤ちゃんは天敵のヘビを見たことがなくても、捕まって食べられるかもしれないという本能的な恐怖から悲鳴をあげる」と説明した。続いて「天敵を目の前に突きつけるような深刻な動物虐待は動物園では絶対にあってはならない行動」と話した。
大田(テジョン)動物園でのピューマ脱出・射殺事件で動物の福祉に対する声が高まっている。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の掲示板には動物園の廃止を主張する書き込みも見える。実態はどうなのだろうか。全国に散在する小型「体験動物園」が問題だった。室内の狭い空間に動物を入れて、餌を与えたり触ったりできるようにしたところだ。一部は野生動物が繁殖するほどうまく管理しているが、ほとんどの場合は「虐待」という表現がふさわしいほど動物をむやみに扱い、環境は劣悪だった。