【社説】宗教的兵役拒否は無罪…国会は代替服務の立法を急げよ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.02 13:17
韓国大法院(最高裁)が宗教的信念などを理由に入隊を拒む良心的兵役拒否が正当だと認めた。兵役を避ける理由として「良心」を認めなかった2004年判決以降14年ぶりにその判断を覆したわけだ。大法院全員合議体は昨日、兵役法違反の疑いで起訴された「エホバの証人」の信徒オ・スンホン氏の上告審で事件を無罪趣旨で差し戻した。裁判所は「一律的に兵役義務を強制し、履行しないとして刑事処罰するのは少数者に対する寛容という自由民主主義に反する」と明らかにした。
大法院の判決は長い間続いてきた論議に終止符を打ったという点で意味がある。その間、良心的兵役拒否者に対する裁判所の判断が裁判所ごとに分かれていたためだ。今回の宣告は6月、憲法裁判所の決定とも軌を一にする。だが、依然として課題は残っている。当時、憲法裁判所は「良心的兵役拒否への処罰は合憲だが、代替服務制を兵役の種類と規定しなかった兵役法第5条は憲法に合致しない」と明らかにした。良心を理由にした兵役拒否を迂回的に認める一方で、代替服務制をつくることを呼びかけたわけだ。昨日も論議が熱かった。「無罪」をめぐる賛成と反対の意見が9:4に分かれた。反対派の最高裁判事は「代替服務制で解決しなければならない国家政策の問題だが、急いで無罪を言い渡せば混乱を招く」と主張した。