韓国、輸出減少の中で港湾の景気は?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.05 15:15
産業通商資源部のチョ・イクノ輸出入課長は「輸出減少の主な要因が半導体という点を考えればよい」と指摘した。1年前に比べて価格が半分以下に落ちて輸出にマイナスの影響を及ぼした半導体はほとんど航空で輸出され、港湾景気には特に影響を及ぼさないということだ。実際、5月の4GbDRAM半導体価格は3.75ドルと、ピークだった昨年9月(8.19ドル)と比較すると54.2%も下落した。USBやメモリーカードに使用される128GbNAND型フラッシュメモリーは昨年12月から6カ月連続で下落している。輸出比率が20%を占める半導体の輸出価格下落と物量減少が全体の輸出入数値を悪化させているが、港湾景気には影響を与えていないということだ。チョ課長は「半導体を除いた韓国の主力商品が厳しい状況でもよく持ちこたえていて、二次電池やバイオなど新産業の輸出も善戦している」と評価した。
しかしいかなる立場であれ、下半期の景気を懸念するのはみんな同じだった。米中貿易紛争が激化すれば韓国の輸出入を含む世界貿易量の縮小につながるからだ。両国に対する韓国の輸出額は全体の40%にのぼる。中国に対する中間財の輸出比率は80%だ。米中関係が悪化すれば、間に挟まれた韓国の被害は大きくなるしかない。ハン・ジョンファン取締役は現在の状況を嵐の前の静けさと表現した。「中が詰まっていたコンテナに最近は空間が生じている。物を輸入してきたコンテナが輸出品で満たせず空いた状態に出ていくケースも多いようだ」と話した。イ・サンウォン社長は「収益よりも生存のためにダンピングでひとまず生きようという会社が増えた」と伝えた。港の周辺では「一日に2回は運送すべき2万人ほどの貨物トラック運転手が仕事がなくて厳しいと訴えている」という話も聞こえる。仁川港湾公社のキム・ユンサン課長は「仁川港は仁川経済の3分の1を占めるほど重要」とし「公社も米中貿易紛争の非常シナリオを準備し、積み替え物量の誘致に最善を尽くしている」と説明した。