「人間に似たAIは可能か」オックスフォード大学教授の理由ある診断(2)
◇生命の「主人公」をめぐる攻防
AIが生命を模倣するのは難しいだろうというノーブル教授の判断根拠のひとつである「生命体の目的性と主体性」は事実、生物学界の長きにわたる論争の種だ。「特別な目的なく自然選択された遺伝子が生命の核心で、生命体は遺伝子の運搬体」という主流理論(遺伝子中心主義)と正反対になる話であるためだ。彼はこの問題をめぐり2022年に『利己的遺伝子』の著者リチャード・ドーキンス氏と激しい公開討論を行ったりもした。