イスラエルの戦時内閣がイランの攻撃に対する報復に賛成していると、ロイター通信が１４日（現地時間）イスラエル官僚を引用して報じた。ただ、攻撃の時期と方式については確定していないという。

ロイター通信によると、１４日午後、戦時内閣を構成するイスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、 戦時内閣のメンバーのガンツ前国防相を含む閣僚５人が数時間にわたり、イランによる爆撃への対応について議論した。

会議では多くの閣僚が報復に共感を形成したが、対応の時期と強度をめぐり意見が分かれたという。これを受け、ネタニヤフ首相は今後、戦時内閣会議を再び招集すると伝えられた。

イランは前日夜からこの日夜明けまでイスラエルに弾道・巡航ミサイル数百発を発射し、無人機（ドローン）攻撃も加えた。今月１日にイスラエルがシリア国内のイラン領事館を爆撃してイラン革命防衛隊（ＩＲＧＣ）指揮官を除去してから１２日後の武力報復だった。

これに対しイスラエル安保内閣から報復を含む対応決定権を委任された戦時内閣は前日夜から緊急会議を開いた。タイムズ・オブ・イスラエルなど現地メディアによると、穏健派に分類されるガンツ氏と同じ党に所属する議員ガディ・アイゼンコット氏は前日夜、イランの空襲中に直ちに反撃することを主張したが、ガラント国防相とハレビ参謀総長は迎撃に集中するべきだとして応戦に反対したという。

国際社会ではイスラエルが直ちに全面的な再報復をするという見方は続いているが、この日、米ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）はネタニヤフ首相がバイデン米大統領と電話をした直後に報復案を撤回したと報じた。

イランもイスラエルに対する報復攻撃が終了したことを米国に非公開で伝えたことが分かった。ＣＮＮによると、米政府高官らはこの日、イランはイスラエルに対する報復が終わったという事実を米国に非公開ルートで伝えたと話した。またこの米高官は「我々はスイスを通じてイランから（空襲が終了したという）メッセージを受けた」と伝えた。

これに先立ちイランは「イスラエルに対する攻撃は、シリア・ダマスカスのイラン領事館に対するイスラエルの攻撃への対応」とし「この問題は終わったとみることができる」と明らかにした。