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【リセットコリア】韓国は国際懸案に声をさらに高めるべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.27 16:02
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韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が21日、英国議会で演説した。英外務省の招待で尹大統領の演説を現場で聞くことができた。ここには英国の上下院議長と元首相、約600人の議員、高官らが出席した。今年、外国の指導者が英上下院合同演説をしたのはウクライナのゼレンスキー大統領に続いて尹大統領が2人目だ。尹大統領は英語での演説で修交140周年を迎える韓国と英国の関係を過去・現在・未来と順にたどりながら意味を付与した。尹大統領はウクライナ戦争、中東情勢、北朝鮮の核問題など地政学的リスクとサプライチェーンおよびエネルギー危機、デジタル格差などをグローバル懸案として提示しながら「世の中の多くの挑戦に共に応戦しよう」と呼びかけた。また「偉大さの代償は責任である」というウィンストン・チャーチル元英首相の言葉を引用し、「国際社会の自由・平和・繁栄を増進するのに力を合わせよう」と強調した。

この演説は尹大統領の国賓訪問の一環であり、チャールズ3世英国王の戴冠式以降、外国指導者の最初の英国国賓訪問だった。それだけ英国が韓国を重視していることを表している。尹大統領は国賓訪問中、チャールズ3世国王ら王室関係者とスナク首相、ロンドン市長、政界・財界人に会った。英国陸軍バンドは伝統的な近衛兵交代式で歌手PSYの「江南(カンナム)スタイル」、BLACKPINKの「DDU-DU DDU-DU」を演奏して観光客を楽しませた。すべてのロンドンの人々が尹大統領の訪問を歓迎する準備ができているようだった。

 
英国はなぜ尹大統領と韓国の政界・財界人、科学・文化人からなる代表団に求愛する姿を見せたのだろうか。これは今日の韓国が世界の地政学と地経学の側面で高い位置にあるからだ。英国の観点で見ると、韓国は特権を持つパートナーだ。欧州の他の国も韓国に対して似た感情を抱いている。

韓国と英国が22日に締結したダウニング街合意(Downing Street Accord)がこれをよく表している。この合意はインド太平洋安全保障からデジタル転換、グリーン成長にいたるまで幅広い分野で、実質的に韓国を英国の最高のパートナーとしている。5月に締結された韓国・欧州連合(EU)共同声明が韓国をEUの最高パートナーにするように、欧州国家は韓国外交官と協力し、韓国企業の投資を誘致し、韓国大学・研究所と協力し、韓国軍と協力するために競争している。

米中競争、習近平主席の中国政府の強まる主張と経済的民族主義、トランプ前大統領の再選の可能性、新型コロナ拡大期間の中国の不透明性、ロシアのウクライナ侵攻などが、韓国との協力に対する欧州の関心を高める重要な要因だ。欧州が韓国との関係を強化しようとする理由はいくつかあるため、韓国・欧州の協力強化の動きは今後も続くだろう。

英国など欧州国家は韓国を特権を持つパートナーと認識していて、韓国には多くのプラスの効果がある。尹錫悦政権が取り組む韓国のグローバル中枢国家への道を容易にする。世界の多くの国が、南シナ海での中国の攻撃的な行動への対応からイスラエル・ハマス戦争にいたるまで外交政策に関連して韓国の立場を重視している。韓国企業の投資は非常に歓迎されていて、世界情報機関は韓国国家情報院との情報交流を望んでいる。

これらすべては韓国はもはや弱小国でないことを意味している。韓国の経済的・技術的・外交的・軍事的影響力はもう国内に隠すことができない。これは韓国政府に難しい決定を迫る可能性があることを意味する。場合によっては中国・ロシアまたは他の国が疎外感を感じるかもしれず、静かで受動的な韓国を好む国との関係をうまく管理しなければいけないことを意味する。それでもこれは支払う価値のある代償だ。チャールズ3世が尹大統領の国賓訪問で述べたように「韓国人は奇跡を創造した」。次の段階はこの奇跡を韓国が国際情勢の形成に参加する基盤にすることだ。

ラモン・パチェーコ・パルドー/英ロンドン大学キングス・カレッジ教授/ブリュッセル自由大学KF客員教授

◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

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