◇オンライン販売されているコピー商品、Ｚ世代はＳＮＳで情報共有…「恥の意識が薄れている」

コピー品市場が大きくなった点も拒否感を薄くしているという分析もある。以前は陰で取り引きされる場合が多かったが、最近ではオンラインで堂々と販売されている。対象製品もカバン・靴からジュエリー、スポーツ用品、電子製品などに多様化した。そのためコピー品の購入に対する恥の意識が薄れていると外信は分析した。

ソーシャルメディアの拡散でコピー品購入の情報を簡単に探して素早く拡散したり、安価なコピー品を見つけたりすることがＺ世代には新たな遊び文化として定着しつつあるとの解釈もある。人工知能（ＡＩ）ブランド品鑑別企業Ｅｎｔｒｕｐｙの最近の分析の結果、米国と欧州のＺ世代消費者の５０．７％がコピー品に拒否感がないことが明らかになった。

真贋を見分けることが難しい「スーパーフェイク（ｓｕｐｅｒｆａｋｅ）」と呼ばれる模造品の登場も影響を及ぼした。ＡＢＣニュースによると、中国のある工場はワニ革を使ってエルメス・ケリーバッグのコピー品を手作業で作っているが、価格は正規商品の１０分の１水準だ。世界コピー品市場は年々成長を続けて現在２兆ドル規模に達するという。

◇フランス・イタリアではコピー品の所持着用も「不法」

１５日、ニューヨーク・マンハッタンでは米国歴代コピー品押収品規模としては最大の２１万９０００点が押収されることもあった。韓国でも海外の個人輸入サイト等を通したコピー品購入が急増し、全国の税関で摘発されたコピー商品は２０１８年１万４０３件から昨年６万２３２６件へと６倍になった。だが、コピー品は厳然とした知的財産権侵害だ。米国・韓国などではコピー商品の製造・販売が処罰対象で不法だ。

「ブランド品宗主国」フランス・イタリア・スイスなど一部の欧州国家ではコピー品購入と所持着用も不法なので、摘発されれば罰金を支払わなければならない。実際、コピー品を所持着用していた観光客に罰金が課された事例もあったと外信は伝えた。

経済にも悪影響を及ぼすという指摘もある。米連邦捜査局（ＦＢＩ）によると、偽造品は米国経済に年間６０００億ドルの損失をもたらしている。

一部ではブランド品会社が売り値を再考する必要があるという指摘も出ている。コピー品を好むＺ世代が今後５～７年以内に最も大きな消費集団として台頭してくるためだ。Ｅｎｔｒｕｐｙの調査ではＺ世代消費者の３１％が「ブランド品が今よりも安くなるならコピー品の購入をやめる」と回答した。