【時論】心を病んでいるときに寄りかかれる国=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.11.22 16:05
「複雑骨折した足がドアに挟まったことがあった。うつ病も過去にその病を患ったことがある者として、その苦痛は複雑骨折の物理的な痛み以上だったと確言することができる」。事業家であり長年英国上院議員としても奉職したデニス・スティーブンソン氏の証言だ。権利主張があふれる世の中だが、韓国の精神疾患患者とその家族は人知れず苦痛に耐えている。
2021年に実施された精神健康実態調査で、韓国成人の1.7%がうつ病、3.1%が不安障害という結果が出た。欧州でうつ病の有病率が概略8%、不安障害は8%と言われていることに比べれば韓国人の精神健康は相対的に良好なのだろうか。真実はそうではない可能性が高い。韓国内のうつ病有病率を6.7%と推定する研究結果もあるうえ、憂鬱な気持ち、慢性的疲労、不眠、興味喪失などうつ病に伴う症状の水準が西欧国家に比べて高いという調査結果もある。精神疾患という「緋文字」の烙印に対する恐怖がアンケート調査ですら正直な回答を邪魔しているのではないのかと思わずにはいられない。