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「水素商用車」で韓国追いかける中国…「乗用車中心の政策変えなければ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.10.19 09:03
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電気自動車とともに未来モビリティ産業の中心となるまた別の軸は「水素自動車」だ。ヒョンデ「ネクソ」を前面に出した韓国は「水素自動車大国」と知られているが、最近では中国企業が追い上げてきている。

市場調査会社SNEリサーチによると、上半期の世界の水素自動車市場でヒョンデ(ネクソ、エレクシティ)は1位を守ったがシェアは38.6%で前年同期比約14ポイント減少した。これに対し中国は3位の金竜が2.8%から9.2%に、4位の宇通自動車が0.7%から4.1%に急成長した。中国内需市場の販売台数も大幅に増加している。上半期の販売台数が前年と比べ2000台ほど減った韓国の状況と対照的だ。

 
事実中国内部では水素自動車の過剰生産を懸念する声が出ているほどだ。香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは「地方政府が水素自動車ブームに飛び込んでおり中央政府の目標値を上回った。強力な成長を見せるだろうが世界的に水素市場がマイナス成長しており過剰生産の恐れがある」と指摘した。

中国のこうした動きに世界の自動車業界が神経を尖らせるのは、ますます大きくなる電気自動車市場と違い水素自動車は力が出せずにいるのに中国だけが唯一成長しているためだ。

世界の水素自動車市場は上半期に11.6%のマイナス成長となった。水素生産技術の開発が遅く燃料価格が高いためだ。水素自動車の心臓と呼ばれ車両価格の40%を占める燃料電池もやはり高い。また、水素は安全規定が厳しく、水素ステーションなどインフラ建設が電気自動車に比べ難しく高い。それでも各国が水素自動車に力を入れるのは発電・モビリティなど水素産業が未来の主要収益源であるためだ。業界で予想する2050年の水素産業(生産・活用)規模は約2兆5000億ドル(新韓投資証券)だ。

こうした状況の中でも中国で水素自動車がよく売れるのは堅固な内需市場を土台にした中央政府の全面的な支援がある。中国政府は2025年に最小5万台、2035年までに130万台の水素自動車を普及させるという計画を立てた状態だ。再生可能エネルギーで生産したグリーン水素を年間10万~20万トン生産するという目標も設定した。水素ステーション構築も急いで現在世界の水素ステーションの3分の1が中国にある。トラックのような商用車中心の政策戦略もうまくいっている。水素自動車はチャージ時間が短く走行時間が長いことから大型車・商用車にぴったりなためだ。

他の自動車大国も急いでいる。米国は2030年までに水素自動車を120万台普及させ水素ステーションを4300カ所構築する目標を出し年間投資規模を段階的に拡大している。日本もまた、2025年までに水素自動車20万台、2030年までに80万台を普及させるという計画により関連政策を推進中だ。

これまで乗用車中心に政策を推進してきた韓国でも最近になり商用車中心にこれを転換すべきという声が高まっている。韓国政府も昨年11月に水素産業政策を修正し、バス・トラック購入の補助金拡大など商用車により力を入れる案をまとめた。大林(テリム)大学未来自動車学部の金必洙(キム・ピルス)教授は「中国を明確に警戒しなければならないが、幸い技術的には燃料電池などで韓国がリードする状況。いまからでも水素自動車はバスやトラック、建設機械など商用車中心に進まなければならない」と話した。

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