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「TSMC、脱台湾化ないというが…」台湾のアキレス腱を刺す米国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.02 11:59
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「台湾は安定的な所ではありません。中国は今週だけで台湾の防空識別区域(ADIZ)内に人民解放軍の軍用機27機を送り込みました」。

インテルのパッド・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)が2021年12月1日に米カリフォルニアで開かれたフォーチュン・ブレインストーム・テック・カンファレンスで突然台湾の話を切り出した。当時CHIPS法の米議会通過を控えた状況で、韓国のサムスン電子や台湾のTSMCのようなアジアの半導体メーカーより、インテルのような米国の半導体メーカーにもっと多くの投資がされなければならないという趣旨から出た話だった。

 
当時のゲルシンガーCEOの発言をめぐり米国と韓国では特別な反応はなかったが、台湾ではそれこそ大騒ぎとなった。主要台湾メディアは一斉にゲルシンガーCEOの話を特筆大書した。その後ゲルシンガーCEOとインテルに対する厳しい非難があふれた。「そんなに不安定な所ならばインテルはなぜTSMCに半導体生産を任せるのか」「とうてい勝つことができないから意地を張って攻撃するのだ」など批判世論が極に達した。

TSMC創業者の張忠謀氏まで直接出て「米国政府の補助金をさらに得ようとする軽薄な試み。インテルは再び栄光の時代に戻ることはできないだろう」など過激な言葉をそのまま吐き出すほどだった。

半導体業界関係者は、「地政学的問題、特に中国の台湾侵攻の可能性に言及するだけでもTSMC、さらには台湾全体における一種の『発作ボタン』と同じだ」と話す。世界のファウンドリー(半導体委託生産)市場で1位であるTSMCの事実上唯一の「アキレス腱」に挙げられる地政学的リスクが忘れかけたころにまた飛び出してくる。

米国外交専門誌のフォーリンポリシーは先月31日、「最近中国が台湾に影響を及ぼすために新たなオプションに注目している。エネルギーこそが新たな弱点」と指摘した。「島国である台湾はエネルギー需要の97%を輸入に依存している。TSMCだけでもすでに台湾全体のエネルギー消費量の相当部分を占めている」と指摘した。

続けて「全面封鎖や軍事的介入がなくても台湾のエネルギー輸入を一定期間中断させるならば大きな打撃を与えられるだろう」と予想する。台湾は石炭の場合39日、天然ガスの場合わずか11日水準の備蓄量を保有しているという。

フォーリンポリシーは、TSMCがますます多くのエネルギーが必要となる状況で台湾の未来エネルギー安全保障がますます危険になるだろうとの見方を示した。2030年までにTSMCが1ナノメートル(10億分の1メートル)プロセスの量産計画を実行するためには現在の電力消費量の2.6倍水準が必要なものと分析される。台湾は一時8基の原子力発電所を稼動していたが2025年を目標に脱原発を推進しほとんどが石炭と天然ガス発電に依存している。

相次ぐ外部の不安まじりの視線にもTSMCがすぐにウエイトを米国など外国に移す可能性は現在としては希薄だ。こうした中、先月28日に台湾北部の新竹科学団地で開かれたTSMC新規研究開発センター開所式は、「TSMCがいつかは台湾を捨てて離れるかもしれない」という一部の懸念まじりの見方を解消するために台湾半導体業界の大物が集まった一種の「復興会」の現場を彷彿とさせた。TSMCが2025年の量産を目標にしている2ナノ最先端ナノプロセス技術を重点的に開発する新規研究開発センターには来月までに7000人を超える半導体専門研究人材が勤務するという。

TSMCの魏哲家CEOは「この研究開発センターは台湾に根幹を維持しようと考える会社の固い意志を見せるもの。TSMCは全世界で生産投資を進めているが重心を移したりはしないだろう」と話した。

台湾の王美花経済相もやはりこの日「もう『脱台湾化』という話はこれ以上出てこなくなるだろう」と強調した。90歳を超える張忠謀氏も直接開所式の現場に参加し力を与えた。TSMCは最近台湾に900億台湾ドル(約4000億円)を投資して先端半導体パッケージング工場を追加で作ることにした。

韓国外国語大学国際地域大学院のカン・ジュンヨン教授は「米国は来年の台湾総統選挙と米国大統領選挙を控えて危機感を作り、台湾とTSMCを中国と断絶させできるだけ外に引き出そうとするだろう。これに対抗して台湾とTSMCは重心を自国に置き続けできる限り持ちこたえる可能性が大きい」と話した。

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    インテルのパッド・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)。[写真 インテル]
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