【噴水台】危機の韓国映画
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.06 09:10
1988年9月26日ソウル明洞(ミョンドン)のコリア劇場に蛇が現れた。米国映画配給会社UIPの初の韓国直接配給(直配)映画『危険な情事』公開に抗議した映画関係者が行ったことだった。翌年8月には直配映画を上映したソウル市内の映画館5カ所に放火あるいは催涙ガス噴霧テロが起きた。直配反対闘争委員長が暴漢の襲撃を受けたこともある。当時「直配」を巡る葛藤はそれだけ激しかった。
軍部政権の検閲と統制を経て韓国映画の競争力は落ちに落ちた状態だった。直配映画は導入10年ぶりの1997年に73本の公開で1000万人観客規模に成長した。反面、韓国映画は制作編集が縮小した。その代わり韓国銀幕界に大企業資本が参入して1本あたりの観覧客数が伸びるなど質的な競争力を確保し始めた。