【コラム】私教育が過度な韓国、日本より所得高まるからと幸せだろうか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.08.21 13:12
最近韓国で公開された日本映画『すばらしき世界』(西川美和監督)は、殺人罪で13年にわたり刑務所で服役したヤクザが出所した後の話だ。刑務所から出所する前、主人公の三上正夫(役所広司)はカタギとして生きていくことを誓う。カタギとはヤクザの反対語で普通の職業を持っている人をいう。すなわち、主人公はヤクザとしての過去をすべて忘れ誠実な人として平凡に生きていくことを決心したのだ。
ところが出所してみると13年間で社会は大きく変わった。ヤクザを徹底的に排除する社会になったのだ。生活保護を申し込みに区役所に行ったところ、担当公務員は刑務所に入る前の三上の職業を尋ねた。組織暴力団と関連した履歴があれば生活保護を受けることはできないということだ。三上の保護者でともに区役所に来た男性は彼が生活保護を受けられなければ再び組織暴力団の生活に戻るかも知れないと指摘した。事実それはそうだ。組織暴力団生活から抜け出した人が働き口もなく生活保護も受けられなければただ「生きるために」再び組織暴力団になるほかないかもしれない。