【コラム】風・水・火、北東アジアの三位一体
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.24 15:17
韓国語と日本語はどのように始まったのだろうか。「同じ根から出た別の花」として、韓半島(朝鮮半島)と日本文化の解釈を試みた本がある。『風・水・火ー韓中日の文明批評書』だ。著者の金容雲(キム・ヨンウン)博士(1927~2020)は数学者だが、言語学者・歴史学者としても多くの著書を残した。羅唐連合軍(新羅と唐)と百済・倭連合軍の間の西暦663年の白村江の戦いが、韓中日3国を今の形に決定づける大きな出来事だったと著者は見ている。また、歴史記録と韓中日の古代言語の分析を通じて、現在の韓国語は新羅語に、日本語は百済語にルーツがあると主張する。
この本は韓中日3国について3色の原型を提示した。大陸と海洋文化が出会い新しい風を生み出す韓国は風、文化の吸収融和が起こる中国は水、島からの脱出を夢見る大陸コンプレックスの日本は好戦的な火という解釈だ。民族の「原型」は民族の歴史の初期に形成された民族の「性格」だと著者は言う。『利己的な遺伝子』(リチャード・ドーキンス)の「文化伝達者」であり、集団記憶の複製者という概念である。