王冠に代わりヘルメット…アントワネットの血を引くハプスブルク家のカーレーサー
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.08 17:16
世界の耳目が英国王チャールズ3世の戴冠式に集まる間、欧州のまた別の王朝の子孫、25歳のフェルディナント・ハプスブルク=ロートリンゲンはハンガリーのドナウ川で泳いでいた。名前に入った「ハプスブルク」が彼の王族の血統を証明する。彼の曽祖父はカール1世。オーストリア=ハンガリー帝国の最後の皇帝だった。第1次世界大戦がオーストリア=ハンガリーの敗北に終わりハンガリーは独立を宣言し、カール1世は追放され王朝は幕を下ろした。フランス革命で断頭台の露と消えたマリー・アントワネットの母、マリア・テレジア女王の血筋だ。フェルディナントという名前はハプスブルク王朝の息子、特に長男に多く付けられた名前だった。今年62歳である彼の父親が死去すればハプスブルク一族の公式な当主になる彼はオーストリア大公でありハンガリー王子だ。
彼の曽祖父は廃位と追放の後34歳で生活苦に陥り病死したが、子孫はハンガリーに残って刻苦の末に安定的な生活を続けてきた。彼の祖父は皇太子として育ったが平民の生活に適応した。その孫であるフェルディナントは5日、ニューヨーク・タイムズに「時々曽祖父の宮殿に遊びに行くが、もし私たちが依然として王権を維持していたならば私が使っていただろう部屋も見る」と話した。しかし彼は多少意地悪にこのように付け加えたという。「部屋のインテリアは本当に気に入らない。私が部屋の主人ならばもっと格好良く整えたはずなのに」。王宮に入場するため彼も他の観光客と同じく22ドルの入場料を支払う。