金の値段が急上昇、おばあさんは金歯も売った…胸が痛い「逆ゴールドフィーバー」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.30 14:51
23日午後3時、貴金属商店街が密集したソウル鍾路(チョンノ)3街。各店舗には客が頻繁に出入りした。娘と一緒に訪問したユ・クムジャさん(73)がショーケースの上にカバンをのせた。厳重に、そして注意深く包まれた風呂敷を開くと金歯をはじめ金の指輪・金の箸やスプーンなど金製品が数多く出てきた。ユさんは「金の値段が大きく値上がりしたというので遅くなる前に売ろうと思って来た」とし「この年になり金歯も必要なくなり持ってきたが、全部でいくらくらいになるか」と尋ねた。この日ユさんが金を売って受け取ったお金は35万ウォン(約3万5600円)だった。
隣の店で、会社員キムさん(28)が出したのは金運が良くなると言われる豚の形をした金のスマホアクセサリー1個だった。彼は半匁(貴金属単位1匁=3.75グラム)ほどのアクセサリーを売って15万ウォンを手に入れた。キムさんは「以前交際していた彼女が贈り物としてくれたものだったが、ちょうど家賃が上がって生活費の足しにしようと思って売った」と話した。
ここ20年間貴金属売買に携わっているパクさん(55)は「金製品を買う客は珍しく、売りに来る場合が多い」とし「宝石の指輪や金の腕輪はもちろん、金歯や金貨、金箔名刺、金バッチ、会社20周年勤続記念の金鍵まで売るなど、事情が多様だ」と説明した。続いて「合金で作った金歯はせいぜい1万~2万ウォン水準なので利潤もあまりないが、年配の方が売りたいと言ってくると胸が痛い」と打ち明けた。