【中央時評】トルーマンのプレートの裏面...韓日の過去史問題に足踏み入れた尹大統領
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.09 10:17
韓日の過去史問題は地雷畑だ。独島(ドクト、日本名・竹島)、慰安婦、強制徴用問題が乱麻のように絡まっている。むやみに踏み入っては道に迷う。朴槿恵(パク・クネ)政権は慰安婦問題の扉を開けて重傷を負い、文在寅(ムン・ジェイン)政権はそっと引き返してその扉を閉め支持率の好材料に使った。その地雷畑に尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が再び踏み入った。無事帰還できるだろうか。
決断は必要だった。行き詰まってしまった韓日関係の流れを開かなければならなかった。地政学的リスクが高まる状況でいつまでも両国の過去問題に縛られることはできない状況だ。現在を危うくして未来を狭めることだ。すぐに米国が両手を挙げて歓迎し、尹大統領の国賓訪米が決定された。韓米同盟が一段階さらに進化するという期待も大きくなった。
しかし現在では「大乗的決断」の結果を予断し難い。海外世論は友好的だが国内世論は分かれる。「物乞いは必要ない」という被害当事者の声もはっきりしている。問題は日本だ。朴槿恵政権と慰安婦合意をした安倍政権は、合意文以外には1粒の誠意も見られなかった。慰安婦被害者に謝罪の手紙を送る案が議論されると「毛頭考えていない」と冷たく言い返した。その瞬間合意文は韓国民の胸中から消されてしまい、朴槿恵政権が厳しい立場となった。日本の4月の統一地方選の過程で同様の妄言が突出する状況を排除することはできない。半分満たされた杯がさらに注がれるどころか割れてしまうかもしれない。