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拉致された北朝鮮少年、韓国で67年間生活…韓国裁判所「国家が10億ウォンを賠償せよ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.02.16 10:28
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1956年、北朝鮮に派遣された工作員に拉致され、韓国に連れてこられた北朝鮮出身の80代の男性に国家が賠償しなければならないという裁判所の判決が出た。裁判所が北朝鮮派遣工作員の北朝鮮住民拉致を認めたのは今回が初めて。

16日、法曹界によると、ソウル中央地裁民事合議第37部(部長パク・ソクグン)は14日、キム・ジュサムさん(86)が国家を相手取って提起した15億ウォン(約1億5600万円)相当の損害賠償請求訴訟で「被告が原告に10億ウォンを支給せよ」と原告一部勝訴判決を言い渡した。

 
裁判所は「工作員がキムさんを拉致した事実が十分に認められる。人間として当然享受すべき基本権を侵害した不法行為」とし、「キムさんが家族と別れ、強制労働で大切な青春を犠牲にされた」とし、「このような苦痛は一生治癒することができない」と判示した。

キムさんは1956年、黄海道龍淵郡(ファンヘド・ヨンヨングン)の自宅で北朝鮮に派遣された工作員によって拉致された。ソウルのある空軍基地に連行され、約4年間軍部隊で抑留され、無報酬で靴磨きなどの雑用をさせられた。

その後、キム氏は1961年に軍基地から解放されたが、67年間帰郷できず、現在まで韓国で日雇いを転々としながら生計を立てている。

キムさんは2020年真実・和解のための過去史整理委員会に真実究明を申請し、同年2月国家を相手取って損害賠償訴訟を起こした。過去事委は昨年8月、キムさんが経験したことを「韓国戦争(朝鮮戦争)休戦後、軍がスパイ活動の名目で北朝鮮の民間人を無断拉致した後、無報酬で労役させ、韓国に抑留させた事件」とした。

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