【コラム】危険社会=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.12.04 10:44
なんだかんだと問題も多く、人によっては見ないと宣言したりもしたワールドカップ(W杯)カタール大会がいつのまにか決勝トーナメントに差しかかっている。だがそれでも待っていた人たちがいるのでとても楽しく各国でW杯を観戦するのに熱気があふれる。もしかしたらW杯をはじめとする国対抗のスポーツ試合というのは平和な戦争に当たるのかと思うほど国家的プライドをかけた戦いであるようだ。
いずれにせW杯において韓国人に忘れることはできない記憶は2002年の韓日大会だろう。より先進国だった日本と一緒にW杯を開催することになった上に、だれも予想も期待もしていなかったベスト4進出の快挙を成し遂げたためだ。とても幼くて当時を覚えていない年齢でなければ全国民がゴールひとつに泣いて笑った記憶は鮮明だろう。最も刺激的だったのは一緒にした街頭応援だ。自発的に真っ赤なTシャツを着て顔に太極模様を描いたりもした。また、太極旗をあちこちに巻き付けたり、さらには服にして着たりもした。四拍子の拍手を添えて「大韓民国!」というスローガンを叫びどこであれ心から応援した記憶はとても新しいものであったし忘れられないものだ。
だがいまになって当時の光景を見ると危険なことこの上ない場面がたくさん見られる。浮き立った人たちがびっしりと歩道を埋め尽くし、その人波があふれて車道を占拠した。走る車の窓から体を出して激しく応援する人たちも見られる。手に太極旗を持ってハンドルから手をはなしてバイクに乗って疾走したりもする。保護者がサッカーに夢中になり応援の熱気で浮き立った夜道を子どもたちが歩き回っていたりもする。とても楽しくロマンチックで楽しいイベントの記憶だが、ともすると大きな事故が起こりかねない数日間だった。