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「自らが気持ち悪かった」梨泰院生存者の告白…ひとつも悪質コメントはなかった

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.11.08 09:30
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「私の治療過程で同じ痛みを体験する人たちが慰労を受けられたらと思います」。

先月29日の梨泰院(イテウォン)での転倒事故現場で商人らによってかろうじて救助された女性のAさん(33)は2日からオンラインコミュニティを通じて自身の心的外傷後ストレス障害(PTSD)相談日誌などを投稿して世間の耳目を集めている。事故の原因と責任をめぐるさまざまな主張と感情表現が乱舞する社会に向けて話しかけることを始めたのだ。最初の投稿の題名は「先生、私は惨事の生存者でしょうか?」だった。彼女は「たった1人でも痛みがなくなったら良いだろう」としながら6日に電話インタビューに応じた。

 
◇世に出てきた事故生存者の話

▽Aさん=「先生、私は実は生存者ではないようです。死傷者300人余りの中にも入れず、(私が)オーバーで悲しむのではないでしょうか」。

▽相談者=「なぜ自分を被害者だと考えないのですか。その日夜通し睡眠も取らず会見を待った人たちも被害者です。私たちみんなが認識を変えなければなりません」。

Aさんが事故被害者らを対象に進める電話相談で初めて打ち明けた胸の内だ。「あなたは事故生存者であり、あなたが間違っていたのではない」という相談者の説明は彼女に大きな慰めになったという。「現場で何もしないで生きて返ってきた私が生存者だろうか」という苛虐的な質問を振り払えるようになった出発点だった。彼女は「自らが気持ち悪いと感じた瞬間もあった」と話した。Aさんは事故が発生した路地で体が挟まれたがある店の助けを受けて圧死の危機からかろうじて脱出することができた。Aさんは「鼓動が高まるなど後遺症があるが、心理相談を通じて次第に良くなっている」と話した。

事故翌日の先月30日、Aさんが最初にしたのはハロウィーンで仮装して梨泰院で遊んでいる自身の写真をSNSから消すことだった。恥ずかしさを感じた彼女がインターネットに相談日誌を公開した理由は何だろうか。Aさんは「私たちみんなが直接的・間接的に生存者という事実を知ってほしいと思った」と話した。

反応は予想外に爆発的だった。各種オンラインコミュニティとSNSに広がっていったAさんの投稿には「同じ気持ち」という「連帯宣言」が相次いだ。Aさんは「オンラインコミュニティで見たコメントにただひとつも悪質なコメントがなかったのは私には奇跡。コメントを読むたびに癒しのエネルギーが上がる感じだった」と話した。

◇「私たちに過ちはない」

事故発生初期には「謝罪したい気持ち」と「謝罪されたい気持ち」がAさんに共存したという。心理相談で自責感などは少しずつ減らしているが、謝罪されたい気持ちはますます大きくなっている。Aさんは「(若者たちが)遊んでいて事故が起きたという考えがあるためまともな謝罪がなく謝罪がなければこうした惨事は何年か後にまた繰り返されるだろう」と話した。事故生存者である彼女が指摘した事故の原因は「国」と「大人たち」だ。「群衆密集に対するマニュアルがなく、(責任者が)人生に対する多様性の尊重の仕方を知らなかった」ということだ。そのためAさんは来年のハロウィーンにも梨泰院に行く計画という。「いまからでも若者たちに話してください。遊ぶことと梨泰院には罪がなく、私たちは安全な国の中で思う存分に遊んで日常を楽しむ権利があるということを」。

その日の梨泰院を隠さないことにしたのはAさんがすべてではない。SNSには事故当日に現場にいた人たちの投稿が相次いで上がっている。Aさんが相談日誌を通じて「懐かしい」と書いた男性たちも同じだ。事故当日に梨泰院で「緑のおばさん」の仮装をしてハミルトンホテル周辺で交通整理をしていたハム・ヒョクジュさん(32)は6日、自身のSNSに「10・29梨泰院のあの日。恥ずかしいこともなく間違ったこともなくただ残念だったあの日」という文を載せた。ハムさんら一行15人は交通整理を終えて食事をしに行き事故を避けられたという。その後現場に戻って心臓マッサージなど救助活動を助けた。ハムさんはこの日の通話で「梨泰院とハロウィーンをタブー視する文化は間違っていると考える。ハロウィーンやイベントに参加した人たちには過ちはない」と話した。「『危険なところに行った』『西洋文化だ』と非難するが、誤っていない人たちが誤った非難を避けて隠れる必要はないと考えます」。

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    「自らが気持ち悪かった」梨泰院生存者の告白…ひとつも悪質コメントはなかった

    2022.11.08 09:30
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    先月29日夜、ソウル龍山区梨泰院(ヨンサング・イテウォン)ハミルトンホテル付近の路地で大規模な圧死事故が発生した中で、30日未明、ハミルトンホテル前の道路に多くの救急車が集まっている。[写真 ウ・サンジョ記者]
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