【コラム】霞んだ「民族」の紐帯は結局廃棄されるのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.10.04 11:17
北朝鮮の攻撃本能がついに絶頂に達した。先月8日に法制化された「先制核攻撃」、「触らなくても撃つ」という条項を明文化した。北朝鮮住民の経済難に使った手法とは強度と深度が違う。有事の際、金正恩(キム・ジョンウン)委員長はもちろん人民武力部も核攻撃命令を出すことが可能になった。これは1993年から綱渡りをしてきた米国と韓国の対応戦略が総体的に失敗し、もう全く違う次元に入ったことを意味する。
北朝鮮の核は誰がみても統制不可であることが立証された。米国と韓国は北朝鮮を阻止しようとするが、今も徹底されていない。北朝鮮に対応して18日に米国務省は「発射の左側」(left of launch)の権限を韓国に渡したが、「敵国の非核攻撃にも先制打撃を敢行する」という北朝鮮の決断と比べると無力だ。ミサイルを小銃で防ぐようなものだ。韓国はジグザグだった。保守政権は「非核化」を空念仏のように叫んできたし、進歩は同情心が強く目を閉じた。まさか南側を狙うだろうかと考えたのだ。韓国がこのように対応する間、北朝鮮の対南政策は一貫性があった。核保有国。韓国の保守には暴言を浴びせ、進歩にはわがままを言いながら核を作った。1993年から3回の核危機を経験しながらも、民族の情緒に期待した歴史的な過ちだった。