米ホワイトハウスは６日（現地時間）、中国がミサイル・軍用機などを動員して台湾圧迫訓練をすることに関し「現状を変更しようという試み」と批判した。

ホワイトハウスはこの日の報道官声明で「これは挑発的かつ無責任であり、誤った判断の危険性を高める」とし「台湾海峡の平和と安定を守ろうとする我々の長い間の目標にも背く」と強調した。

これに先立ち５日にはホワイトハウス国家安全保障会議（ＮＳＣ）のカービー戦略広報調整官が、中国がナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問に反発して軍事訓練をし、気候変動交渉、不法移民者送還協力、刑事司法協力など８分野の対話・協力拒否を宣言したことに対し「根本的に無責任な措置」と糾弾した。カービー調整官は「米中の意思疎通の維持は誤解を避けるために重要だ」とし「中国政府の挑発を見守る」と警告した。ただ「軍指導者間のすべての意思疎通チャンネルが中断したわけではない」と話した。

カービー調整官はバイデン米大統領が台湾近隣の米海軍空母「ロナルド・レーガン」と空母打撃群に滞留延長を指示したと明らかにし、「中国がいかなる選択をしようと対応の準備ができている」と述べた。続いて「米国は緊張を高めないが、地域安全保障の約束を守り、国益を保護する措置を取る」と強調し、中国がペロシ議長の家族に対する制裁を発表したことについては「糾弾する」という立場を明らかにした。

ホワイトハウスのジャンピエール報道官も「中国が緊張を高める理由はなく、中国の行動は根本的に無責任」と批判し、米国がペロシ議長の台湾訪問とは関係なく「一つの中国」政策に変化がない点を強調した。ジャンピエール報道官は「米国は中国政府と意思疎通を維持し、米国の利益と域内の価値を守る努力を継続する考えであり、これは世界が米国と中国に望むことだ」とし「米国は中国に気候・軍事関連対話の再開を促す」と述べた。

米国の最高位外交官らはフィリピンと南太平洋地域を訪問し、中国牽制を続けた。ブリンケン国務長官はカンボジア・プノンペンで東アジア首脳会議（ＥＡＳ）とＡＳＥＡＮ地域安保フォーラム（ＡＲＦ）外相会議に出席した後、フィリピンを訪問し、６日にフェルディナンド・マルコス新大統領に会った。この席でブリンケン長官は「米国は数十年間維持してきた相互防衛条約を忠実に履行する」とし、両国同盟を強調した。マルコス大統領は米中の対立を憂慮し、「現在の台湾の状況を通して（米比）両国関係の重要性を改めて確認した」と軍事同盟の重要性を強調したと、現地メディアは伝えた。

４日のサモア訪問をはじめ、９日までオーストラリア・ニュージーランドを含む南太平洋地域を訪問中のシャーマン国務副長官は６日、トンガの首都ヌクアロファで「トンガの未来は中国や他の国が決定することはできず、自ら決めなければいけない」と強調した。ロイター通信によると、シャーマン副長官は「第２次世界大戦中に日本がトンガを攻撃した当時、トンガ人は米国と共に戦った」とし「ここは今でも戦略的に重要な地域であり、中国がここに投資しようとする理由」と述べた。続いて「米国はトンガに米国と中国のうち一つを選択することを要求するのではなく、自ら未来を選択できるようにしたい」とし「トンガと米国が過去５０年間のようにパートナーシップを維持することを望む」と強調した。