中国外相の不意をついた中国系豪女性外相の「フィジー訪問挑発」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.01 10:04
南太平洋のフィジーで「第2回中国・太平洋島嶼国家外相会談」(先月30日)が開かれる3日前の27日。就任から1週間も経っていないオーストラリア新外相がフィジーの首都スバの太平洋島嶼国家フォーラム事務局を訪れた。中国系のペニー・ウォン(黄英賢)外相(53)はここで「オーストラリアはいかなる条件も付けず、持続不可能な財政負担を与えないパートナー」と強調した。こうした発言のターゲットは別にあった。前日に中国の王毅国務委員兼外相がソロモン諸島をはじめ南太平洋8カ国を歴訪した状況だった。オーストラリア外務省のホームページに掲載されたウォン外相の演説文は中国に言及しなかったものの、「一帯一路(陸・海上新シルクロード)」建設を前に出した中国の「負債外交」と不透明性を集中的に狙撃した。
そのためか。米国のインド太平洋戦略に対抗して王外相が出席した会談で共同声明の採択は不発に終わった。現地10カ国全体と安全保障協力を強化する協定案も最後に合意が保留された。香港明報は31日、王外相の前にフィジーを先に訪問したウォン外相の活躍が注目されると報じた。マレーシア出身の中国系のウォン外相が「親中」性向だった過去の労働党政権よりも強硬な態度を見せていると伝えながらだ。ウォン外相は総選挙中、自由・民主連合のスコット・モリソン前首相に向けて、ソロモン諸島と中国の安保協定締結を防げなかった点をオーストラリアの第2次世界大戦以降の最悪の外交失策として強く非難した。