【韓米首脳会談D-7】対北抑止力を強化、新しい韓米同盟モデルを摸索…尹政府の実用外交、初めての試験(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.05.14 13:23
◆韓米「戦略万能主義」は慎重に
そのためには尹錫悦政権の5年間、韓米両国の緊密な協力が最も重要な前提条件となるはずだ。一つ懸念されるのは、政権発足と同時に「包括的戦略同盟」という表現が繰り返し登場している点だ。その意味をある程度推定できるにもかかわらず、現在の同盟はすでに軍事分野を越えて多様な領域にわたり包括的に拡大しているだけに、韓米同盟がカバーするすべての領域が戦略的な内容を目指すという「戦略万能主義」には慎重になる必要がある。
半面、バイデン大統領が韓米首脳会談テーブルにのせる米国のアジェンダは断然「アジア安保」と「成功的な同盟モデル」であるはずだ。もちろん2つのアジェンダに共通するキーワードは「中国」だ。伝統的に米国の外交は2つの軸の上にある。一つは米国の国内的な支持であり、もう一つは世界の随所に位置する同盟パートナー国家だ。米メディアの表現を借りると、ほとんど内戦レベルにある国内政治的な状況のため、バイデン大統領がいくら外交のベテランとはいえ、団結された国内政治的な支持を確保するのは決して容易でない状況だ。