「独裁に対抗した抵抗文学の象徴」韓国詩人の金芝河氏、永遠に輝く文学の星に(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.09 13:35
全羅南道木浦(チョルラナムド・モクポ)で生まれた金氏は9歳の時に韓国戦争(朝鮮戦争)を経験した。実名は永一(ヨンイル)、芝河(ジハ)は読みが同じの「地下」にちなんだペンネームだ。父親は電気技術者、祖父は東学運動(東学党の乱)に参加したが身を守るために渡日した。原州に移住してソウル中東高等学校を卒業し、59年ソウル大大学美学科に進学した。64年韓日会談反対闘争の一環として、ソウル文理大で開かれた「民族的民主主義葬式」の弔辞を書くなどの活動をして4カ月間投獄された。69年詩人の趙泰一(チョ・テイル)が発行する詩の専門誌『詩人』に作品を発表して登壇した。翌70年に『思想界』5月号に国会議員・長次官などを批判した有名な譚詩(物語詩)『五賊』を発表して抵抗文人として一躍脚光を浴びた。追われる身だった金氏が小説家の朴景利(パク・ギョンニ)(2008年他界)と娘の金ヨン珠(キム・ヨンジュ)氏に助けを要請したが拒絶されたことが契機となり、73年明洞(ミョンドン)聖堂の半地下の墓域で金寿煥(キム・スファン)枢機卿の媒酌で金ヨン珠氏と結婚した。「土地文化財団」の理事長を務めた金ヨン珠氏は2019年に亡くなった。
◆ノーベル文学賞・ノーベル平和賞候補に入ったことも