韓国軍事専門家「ソロモン諸島と安保協定結んだ中国、神の一手」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.04 11:57
ガダルカナルの戦いは数えきれないほど繰り広げられた第2次世界大戦の戦闘で最も激烈で凄絶だった戦闘のひとつに挙げられる。ミッドウェー海戦直後の1942年8月から翌年2月まで南太平洋のガダルカナル島で陸海空を網羅して繰り広げられたこの戦いで第2次大戦の戦況が変わり、結果的に世界史の流れが方向を変えた。米国はこの戦闘で太平洋の制海権を確保し、日本は米国の西進を防ぐことができず苦戦して降伏した。2万人を超える日本軍の戦死者の中には孤立状況で補給が途絶えて餓死した兵士が多いと伝えられる。日本はなぜ莫大な犠牲を出してまでこの小さな島を守ろうと玉砕作戦まで繰り広げたのだろうか。地図を見ればガダルカナル島が持つ戦略的重要性を推し量れる。オーストラリア北東2000キロメートルに位置したこの島は米国とオーストラリアをつなぐ航路上にある。この島を掌握すれば米軍の補給路を断ち西進を封じ込め勝機を握れるとみたのだ。
それからちょうど80年ぶりにこの島が再び世界の覇権競争の舞台として浮上した。乾坤一擲の攻防戦を行った米国と日本が同じ側に立ち、遅れて南太平洋に進出した中国と戦うのが変わった点だ。ガダルカナル島は英国領から独立国になったソロモン諸島で最も大きな島で、首都ホニアラもガダルカナル島にある。人口70万に満たない小国だが、ソロモン諸島の戦略的重要性は80年前もいまも変わることがない。不変の地理的位置のためだ。その価値に注目した中国がソロモン諸島を太平洋進出の橋頭堡とするための攻勢に出た。