【社説】文大統領、後任者を非難して成功した大統領になるのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.28 11:05
主な懸案に沈黙していた文在寅(ムン・ジェイン)大統領が任期の最後に声を高めた。記者懇談会とJTBCの「対談-文在寅5年」でだ。退く大統領としての知恵と包容を期待したが、自身に対する弁護、そして政派トップとして後任者に対する批判ばかりが目立った。不適切だった。
文大統領は政権再創出に失敗したことをついて「私は一度もリング上に立つことができなかった。口も開くことができなかったのに選挙に敗れたと話すのは問題がある」と述べたが、これは代議民主主義、特に責任政治に対する無理解だ。選挙は権力の委任を問う手続きだ。執権勢力が統治をうまくすれば委任され、だめなら回収される。国民が選挙で与党を選択しなかったというのは、統治をうまくできなかったということだ。文大統領は一度もリングの下に降りたことはない。
5年間、国政をうまくやったと評価した点も納得しがたい。特に不動産の暴騰について「世界的な現象」とし「韓国の上昇幅は最も小さい幅に属する」と主張した。地方不動産価格までも含む全国平均価格を利用した歪曲であり詭弁だ。ソウルのアパート価格は4年間で90%以上も暴騰した。票に表れた首都圏の民心を見てもそのような言葉が出るのだろうか。