【コラム】孫興民だけが国威宣揚? BTS兵役特例をめぐる論議は大衆文化の蔑みだ=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.22 11:25
現在騒々しいBTSなどアイドルスターの兵役特例をめぐる論議の下にはこのような大衆文化の蔑みがある。韓国兵役法にはすでに「芸術要員」制度がある。文化を広め、国の品格を高めた芸術分野の特技者に対して軍服務の代わりに特技を活用したボランティア活動で服務するように定めている。ピアノやヴァイオリン、ハーフ、クラシックギター、バスーン、チューバ、ハープシコード、牙箏(アジェン)、笛のような東洋と西洋の楽器だけでなく、バレー、書道、彫刻、演劇など対象になる分野は非常に広範にわたる。毎年15~48人ずつ、制度が作られて以来約1000人余りに近い芸術家が兵役特例を受けた。だが「芸術要員」の対象に大衆文化芸術家を追加する作業は数年間難航している。
2019年韓国文化観光研究院は芸術要員制度の改善のための世論調査を実施したことがある。国威宣揚など全項目でK-POPスターが純粋芸術家はもちろん、スポーツスターをリードして最も高い点数を得た。すでに国民は兵役法に記された「文化暢達と国威宣揚」にK-POPアイドルが最も大きな役割を果たすということを認めたわけだ。ここまで来ると、大衆文化芸術家だけを排除するのは該当ジャンルに対する差別であり不公正だ。