【コラム】「バカ尹錫悦」を見たい(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.18 13:59
検事・尹錫悦(ユン・ソクヨル)は生きた神話だ。修道僧のように黙々と朴槿恵(パク・クネ)、文在寅(ムン・ジェイン)政権の弾圧を乗り越えて、公正と正義の象徴になった。政権交代を熱望する保守の選択を受け、大統領選挙で勝利した。父の尹起重(ユン・ギジュン)延世大名誉教授は息子を厳しく訓育した。ソウル大法大在学中に奨学金を申請すると、「事情が厳しい友人が受けるべきだ」として取り消すよう伝えた。一人の検事が短期間に国家最高指導者になったのは、爆発的なエネルギーだけでなく、利他的な品性を備えているからだ。
韓国の歴代大統領は自ら光を放つ発光体とその光を受ける被写体に分けられる。発光体は歴史の主人公になる資格がある。検事の尹錫悦は卓越した発光体だったが、政治家の尹錫悦は未知数だ。この事実を恥じる理由はない。特定政治勢力の道具になり、すい星のように登場したために避けられない。しかし明晰な頭脳と特別な経験があるため、自身のすべてを下ろして国民と意思疎通をすれば、政治的にも発光体になる可能性がある。歴史に足跡を残して任期を終えることができる。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は政治のアウトサイダーから出発したという点では尹次期大統領と似ている。盧武鉉は特有の原則と実践で爆発的なエネルギーを作った。筆者は1999年2月、与党・国民会議の鍾路(チョンノ)選挙区の盧武鉉議員に誘われて昼食を一緒にした。飾らない人間、盧武鉉の発言が今でも記憶に残っている。