ロシア軍がウクライナ東部ドンバス一帯に再集結しているが新たな攻撃はまだ始まっていないと米国防総省が１１日に明らかにした。これに先立ちウクライナ副首相も６日、東部に居住する自国民を対象に可能な限り早く脱出すべきと警告している。

国防総省のカービー報道官はこの日の会見で「ロシア軍が再配置を進行中で、ドンバスに集中している」としてロシア軍の車両が東部要衝のイジウム周辺に集まっていると観測されたと明らかにした。

カービー報道官は「再配置された車両数と何を運搬中なのかは確認されなかった」としながらも「人材と兵器を積んだ車両が混ざっているとみられる」と付け加えた。

これに先立ち英ＢＢＣによると、ウクライナのベレシチュク副首相はこの日東部に住んでいるウクライナの人々は逃げられる時に逃げなければならないと明らかにした。

ベレシチュク副首相は「もし彼らがそうしなければロシア侵略軍が進入した時に助けることができないだろう」と話した。

ＮＡＴＯのストルテンベルグ事務局長も５日、「ロシア軍がキーウ（キエフ）を抜け出して再集結、再武装、再補給をする著しい動きを見せている。彼らは東側に焦点を合わせようと努力するだろう」と話した。

ストルテンベルグ事務局長は「今後数週間以内にロシアがウクライナ東部と南部でドンバス全体を占領し、クリミア半島を占領するための陸橋を建設するだろう」と明らかにしている。